主人公の綾は天狗たちの治める世における天の村に住んでます。両親を幼いころに亡くし、育てた祖父母も先日亡くなり今は一人暮し(まぁこの世界の気風で)。たまに幼なじみの勇哉が朝飯を食べにやってきたり。近所付き合いもそこそこだった。
んが、春の近づくある日勇哉から結婚の申込を受ける。焦った様子で、明日にでも夫婦になってほしいと迫られる(笑)。驚いた綾はそれを振り切り、逃げ出した。
逃げた場所は綾だけの秘密の場所。大きな桜の集まる林。
で、その秘密の場所で頭の中を整理してるうちに幹によっかかったまま寝てしまう。

桃蓮は世を治める天狗の高位一族の、長(牙蓮)の息子。子供の生まれ方が微妙に特殊なんだけどそれは略(笑)儀式前の謹慎を言い渡されているのにも関わらずこっそり里を抜け出して、桜を見に行ってしまった(やること大胆笑)
そこでボーイミーツガール(爆死)
名乗ることも大して話すこともなく(桜満開はまだね、とか)お互いのこともよくわからず。後から天狗しか入れないはずの領域内に人間の綾がいたことに気付く。(やりとりは木蓮目撃笑

里に帰った桃蓮は木蓮に冷やかされましたが、彼も桃蓮と一緒に父に説教をかまされます。巫女の選別儀式があるから謹慎中なのでした。でも桃蓮は巫女をもらって大人になりたくなかった。母親が哀れだったから(お母さん大好きだた)
一方、林で夜まで過ごした綾はこっそり自宅にもどって就寝。翌朝起きると村の者が総出で家の前に集まっており、その先頭にたつ村長が、綾が昨日、天狗に差し出される巫女に決まったことを告げます。天蓮の占いで、「天の村の身寄りなき生娘」と出て、それが綾しかいなかったとのこと。
天狗の巫女になることは俗世に二度と戻れないこと(実質結婚に近いけど)。村に置いては死んだ者と見做される。綾がそれを拒んでも、天狗の決めたことは絶対。誰も彼女を庇ってくれる者は無く、勇哉も黙ったきり。彼女の意志等とは関係も無く準備が整えられ、彼女は天狗に巫女として差し出された。

何人かの天狗が迎えに出て、聖域である蓮の里に連れていかれる。迎えに来たのは火蓮と水蓮とほか二人。綾は男ばかり(女の天狗は少ないんです)の里に戸惑う。不安でいっぱいのなか、天蓮と謁見する。ちなみに顔隠されてます綾。
天蓮の占い通りだと言うことが確認され、綾は奥にとおされる。
天連は正に綾こそが牙蓮の後継ぎである天狗と交わる娘として相応しいと認識。この娘と交わり桃蓮が成人すれば、世を襲う侵入者達を滅ぼせる絶大な力が得られるだろうと。
桃蓮は巫女と会うのが嫌だった。好きでもない女を抱き、力のためにそれを犠牲にする。桃蓮には堪え難い事実だった。
で、御対面。綾は林で会った者だと気付くが、桃蓮は綾が化粧をしてるので気付かない。(綺麗だと思ってたり)
色々形式上の儀式が終わり、夜には二人で過ごすよう言い渡される。
そういわれて、綾は半ば覚悟を決める。逃げる場所等無い。諦めにも似ていた。愛されることも無く身を捧げるのは嫌だったけれど、どうしようもなかった。
で、桃蓮は彼女を抱くつもりはなく(綺麗だから夜一緒にいられないけど笑)、少し話しただけで外に出てしまうのだった。(綾に哀れみも抱いていた)
翌朝そのことで牙蓮と言い争い。抱く抱かない父上とは違う違わないと大騒ぎ。里が滅びてもいいのかと言われ、抱くしか無いのかと諦める。その夜、やっと彼女が林で会った者だと気付き、余計に憐憫の情を抱き、また逃げます。
次の日。互いの親睦を高めさせるため二人でどこか行ってこいと天蓮から命が下る。桃蓮が成人しないと長の座が空く時間がそのぶん延びてしまう。結構な問題。
そんな日を何日か(ここら一話完結な話にしたい。あと民衆の暮らしぶりとかね)重ねていくうちに綾は不安を残しつつも明るさを取り戻していくようになった。桃蓮やさしいから(笑)
桃蓮も明るくなっていく綾を見てだんだん惹かれて行く。ここでお祭り開催(笑)いろいろな形で楽しみ、あっと言うまに夜。ここで思いを告げちゃう桃蓮。襲うけど拒まれます。
一方村に残された勇哉。後悔と憎悪、憤りが腹の底でたまる毎日を過ごしていたが、ある日村の使いで遠出をしたとき、奇妙な男女二人組にであう。その男いわく、力は欲しくないか、と(グラーフ?笑)勇哉は誘われるままにそれを受け入れる。そして女の方と交わり、鬼の力を手に入れてしまう。この男女がセキとセイ。
綾と桃蓮は祭の夜以来よそよそしくなった。綾も桃蓮が嫌いではなく、むしろ好き。だが本当に愛されているのかが信じられなくて(力がいるから)受け入れられない。桃蓮は嫌われてるんだと凹む(笑)
微妙な距離をとったままときは過ぎ、夏から秋へ。(まあ色々サブキャラの話もあるけど割愛)凹んでる桃蓮を火蓮が励ますが、凹んだまま。実は火蓮は桃蓮に好意を抱いていたが今まで隠していた(キマシタ笑)天狗同士の恋愛はいけないし、一般的でなかった。桃蓮は火蓮に対して恋愛感情ナシだった。火蓮にいきなり告白され、迫られてやっぱり逃げる(爆)逃げないと凹んでる勢いで抱いてしまいそうだったので。そんな自分に自己嫌悪し、外で一夜を過ごした。

その夜に綾が鬼の力で天狗の結界破って侵入した勇哉に掠われます。
何もわからぬまま、綾は勇哉に村に連れ戻された。以前と何かが違う勇哉に違和感を覚えながら再会を喜んだ。しかし、勇哉は綾の家だったところに彼女を連れ込み、襲う(迫ったり襲ったりだなこの話笑)驚いた綾は全力で拒んだが敵わない。
もうだめだというところで桃蓮が助けに来る(激しく修羅場)まだ成人してない桃蓮はたいして強くなく、勇哉に殺されかけるがすんでのところで追い払うことができた。
傷を負いながらも綾を館に連れ帰ったが着いた途端倒れる(弱いから笑)
力が欲しかったから自分を助けたのだろうか、傷だらけになってでも。倒れた桃蓮を看病しながら綾は迷った。どうしても信じられないのが正直なところで、世話をしながらも尋ねたかった。勇哉の侵入を受けて、天狗達は里の結界を強化、火蓮を綾の護衛に、木蓮を桃蓮の護衛につけた。それでいろいろゴタゴタが起きたり。ちなみに木蓮は成人済。火蓮は女性なので特殊〜
火蓮は護衛にも関わらず綾を殺し兼ねない状態。怒りと嫉妬にまみれてる(痛)
桃蓮が目を覚ますとまず綾の安全を確認。(「目を覚ましたんだね、桃蓮!」「ああ…。!綾は…?!」みたいな爆)火蓮は衝撃を受け、凹む。
で、勇哉。綾を再び奪われもう一度潜入しようとしたが結界強化のため入れず、村に帰る。暫く普通に暮らしていたのだが、ある日突然何者かによって襲われ、村は火の海となる。勇哉は家も両親も、妹も失い途方にくれる。
そこにやってきたのは以前現れた鬼達。これは天狗の仕業だ、と吹き込まれます。
鬼にそう吹き込まれた勇哉は、天狗一族に更に憎しみを覚え、復讐を誓う。実は村を襲ったのは鬼達。鬼は天狗の天敵で、結界の外(天狗が治めている世界の外)からやってきた外敵。
…ここらへんはかなり曖昧(笑)天皇が関わってくるんですが、もうちょっと天狗の定義を決めないと(爆)今のところは鬼は天皇の手のものとなってます。

天の村が滅ぼされたことに天蓮が気付き、牙蓮に報告される。どこかでそれが漏洩し綾の耳にも入って、ひと騒ぎ。
迷った末真偽を確かめるため里を一人抜け出す。
綾が抜け出したことが発覚し、周りの制止を振り切って傷の癒えてない桃蓮も飛び出す(バカです馬鹿笑)追い付いて行くのを止めるように言うが、行くといってきかない(自分の生まれた村だから愛着あるし、勇哉が心配)桃蓮は綾は勇哉のことが好きなのかと一人勘違いして凹みつつ村へ連れていく。天の村の悲惨な状態に綾は衝撃をうけた。一面焼け野原で、人の姿はまるでない。唯一残っていたのは綾の家だけで、それがその場所が天の村だったことを証明していた。
綾と桃蓮は互いに沈んだままで、特に綾の様子はひどかった。桃蓮は見兼ねて綾を慰める。抱くことはなく添い寝。鋼の自制心で頑張る(爆)彼女が拒む限り抱かないことを一人決意。里の為に綾を犠牲にしないと。綾は綾で、凹みながらも火蓮との問答で自分の成すべきことが何なのか向き合い、考え始める。
村が失われた原因ははっきりせず天蓮は木蓮(後継者)に調査を命じる。木蓮は調査の際に勇哉と遭遇。戦闘にもつれこみ、負けはしなかった(成人を果たしていたし、木蓮は他の天狗とは異なる能力が多い)ものの取り逃がしてしまう。
木蓮との戦闘で傷ついた勇哉は逃げのびた山中で妙な老人に助けられる。しばらく身体が回復するまで老人(庵主)の住む庵で世話になった。そのうち庵主の人格に触れ、自分から身の上話をした。そこで初めて自分が村の者を弔おうともせずただ復讐に燃えていただけということにきづかされる。復讐の火が消えた訳ではなかったが、庵主とともに村の人々を弔いに行く。
ちなみにこの庵主は風水師
木蓮は勇哉が生きていたことを知ったわけだが綾に知らせることなく、ただ桃蓮に教えただけで、天蓮にも報告しなかった。木蓮は天狗というより木の精に近いもので天狗一族の存続にはあまり関心がない(そういう意味では天蓮とは逆)。「とっととカタ付けた方が良いんじゃないのか」というのが本意。自分と桃蓮と火蓮、あと自分の巫女が幸福ならほかは結構どうでもいいらしい。
勇哉が生きていて、村を襲ったのが天狗だと思っているのを知った桃蓮は綾には話さず、秘密にしていた。
季節は秋から冬へ。綾は天狗の里での冬の過ごし方を学ぶ。その過程で木蓮の巫女(名前未定)と仲良くなった。彼女から木蓮の惚気を聞かされつつも、巫女同士いろいろ話す。
桃蓮も木蓮に惚気を聞かされながら冬の準備。
木蓮の調査によって村を襲ったのが恐らく鬼の仕業だというのがわかる。ということは結界に大きな緩みが生じた可能性が高い。合議会がそのような見解を出し、桃蓮への周囲からの締め付けは強くなるばかりだった。結界力の均衡が保てないのは桃蓮がとっとと交わらないからだと見られていた。
勇哉と老人は天の村に行く。そこには人こそいないものの、人々は弔われ、天狗特有の習慣に基づいておはらいがしてあった。(綾と桃蓮、木蓮がやったもの)勇哉は困惑する。
桃蓮は再び父に呼び出され、とっとと巫女と交われといわれる(今更ながらすげぇ社会)桃蓮はこの時父が吐いた言葉に激怒。父がそうしたように自分にも彼女を脅すように言ったのだ。
実は、天狗と交わった巫女はその生気を天狗に捧げてしまう為、早死にしてしまう。桃蓮は母の死を幼いころに目の当たりにしていて、同じようなことを綾には起こしたくないと考えていた。
そんな訳で彼女を愛してしまっていた彼はいろいろなジレンマを抱えていた。
綾は普通に振る舞いながらも、生かされている自分を感じる。その理由は自分が巫女だから。巫女は天狗と交わるもの。 愛されていなくてもそうしなければならない。自分にはもうなにもない(村が無くなったことで余計その思いが強くなった)。綾は半ば自暴自棄になっていた。ある夜、彼女は桃蓮の仮寝所を訪れた。此処で平たく書くと、彼女は彼に抱いてくださいと頼んだ。襲われる桃蓮(爆)
綾は桃蓮と交わることで自分の存在価値(理由)が見つかるかもしれないと思っていた。何の為に此処で生かされているのか。正常な状態だったら生かされているくらいなら死んだほうがましとか考えたかも知れないが、結局は誰かに縋りたかっただけ。勢いとしては「わたしを抱いて…」(笑)これに耐えられるか青少年!ということで(爆)根性ないから失敗だけど(笑)
鬼の動向。天狗の治める領域内に侵入に成功したものの里に入ることは出来ずにいた。
以前勇哉を使って侵入を試みたが、その前に破られた結界は閉じられてしまっていた。
手詰まり状態だった鬼達は天皇の指示を仰ぎに一時的に結界外へ。セキが残留。ここで鬼達の微妙な足並みの乱れが見え隠れしたり。
勇哉は目的を失いかけていた。天の村を襲ったのが天狗でないなら一体誰が?
遠慮のない庵主の孫(地の村から庵主の世話をしにきた人。多分女の子になりそう。地の村と天の村は以前水の争いをしていた)に煙たがれながら苦悩しつつ冬を越す。
桃蓮は「天の村が残っていれば綾を脅せたのに」という父に激怒(そうやって母を脅したのだと)。怒りに任せて里を出ようとするが天蓮にとめられる。
天蓮は唯一代替わりしない天狗の守り手。外見は子供だが一族では最年長。その能力は木蓮と対極に位置している。一番里…というより一族への執着が強い。
そして何故か彼には巫女がいない。桃蓮は天蓮にはわからないと言う。愛する者を「皆のために」死への道へ送り込む気持ちがどんなものか。
巫女がいないことには触れず、天蓮は一族が滅んでもいいのかと言い返す。
みんなと綾、桃蓮は理性と感情の中を行ったり来たり。綾はこの会話を立ち聞きする。
雪の降る夜に今は枝だけとなっている桜の林の中で桃蓮は一人考え事をしていた。彼の母はこの林の中の一際大きな桜の根本で死んでいた。この前の春初めて綾に会った時、彼女はそこで眠っていた。その時の衝撃は大きく、今でも脳裏に浮かんでくる。彼は臆病だった。母の残像から逃れられずどうしても自分の役目を受け入れられないでいた。
火蓮が桃蓮の母親のことを綾に話す。彼女も当時のことは覚えており、そのことが彼に大きな心の穴を作っているのを知っていた。「あんたになんかわかりっこない」とまだ綾に対して敵意を抱いていたり
初春。新年の祝いで、各地に祝いの天狗が飛ぶ。…という感じのは考えてるけどまだ適当な段階。桃蓮は祝いの席で父に嫌みを言われまくるが耐えた。ちなみに若い天狗は桃蓮木蓮火蓮と、先日跡目を継いだばかりの水蓮とあと数名だけで、一族内での割合は低い。特に里長になるであろう桃蓮には幼い頃から過剰なる期待が寄せられていた。小さいときは里を守るためと割り切っていたが、今はそうもいかなかった。誰にも相談せず一人で悶々。
一方勇哉は庵主の家で新年を迎えていた。孫娘にどやされながら自分のして来たことに思い悩む。
鬼は休業中(笑)
勇哉は庵主の家で真面目に暮らしながら村のあった場所へ度々赴いていた。正月が過ぎた頃、そこで桃蓮に出くわす。互いに戦うことはないものの(やりあえば多分勇哉が勝つ笑)警戒しあって不毛な言い争いをする。綾を幸福にできるだの出来ないだの。勇哉が、綾を追い込む為に村を消したのだろうと言うと桃蓮はまたぷっつん(切れてばか−り笑)とっ組合いのけんか(飽くまで喧嘩)になりかけたところででてきた妙な人間(実は見た目が若い庵主)が止める。